このところ子どもクラスで、1月の演武会の際に先生が行った体技「子供用」を一つずつやっている。
今回は正面打ち呼吸投げ。
ポイントは、相手の攻撃の氣が起こった時にこちらの身体を動かす。
だから、相手の身体の動きよりもこちらの動き出しが早い。
相手をよく観察して動きの始まりを見極める。
そのためには、落ち着いている必要がある。
落ち着いているとは、統一体になっているということ。
これは氣のテストで確認できる。
そこで、「落ち着き」について。
「落ち着いている」というと、微動だにしない状態を想像してしまうが、実はそういうことではないらしい。
落ち着いているとはどのような状態なのか、その伝え方を最近考えている。
両足をどっしりと地面に固定してしまうと、居着きという状態になるそうだ。
この「居着き」の状態だと、物事に即反応することができないようだ。
これは落ち着いているとは言えない。
そこで、足先で細かく足踏みをする。
できるだけ細かく、タタタタタタ・・・とやる。
このとき、頭の高さを一定に、上体が振れないようにして、足だけを動かす。
これをやり続けているときに氣のテストをすると、非常に強い状態なのが分かる。
そこから、足踏みの動きをさらに細かく小さくしていく。
動きの大きさを1/2、1/2、1/2・・・とどんどん小さくしていく。
最終的に、動きを確認できないくらいに小さくする。
そうなると外からは止まっているように見える。
けれども、自分の感覚では、ものすごく細かく激しく動いている。
これが静止の状態、つまり、落ち着いた状態だ。
この状態で相手の眉間に氣を向け、相手の氣の起こりを見極める。
以上のような説明を中学3年生にした。
この状態を常に保持し、最終的には無意識でできているようにする。
そうすると、落ち着いた状態で思考できるようになる・・・ようだ。
物事を考えようとするときや、理解できないことを理解しようとするとき、氣を引いてしまうことが多い。
考えているようで考えていない。
「下手の考え休むに似たり」だ。
落ち着いていない状態だとそうなってしまう。
落ち着きを得て、しっかりと思考し、あらゆることに対応できるようにできるようにしていきたいものだ。
とはいえ、上記のように、真の落ち着きを得るためのお稽古は日常にあり、それなりに根気が必要なのである。
※聰心館メインのHPへのアクセスができない状態になっているようですので、ひとまず以下のリンクを貼ります。